ウィークリーニュース

2015.12.08

vol.846

『赤の斜線引いた遺言書は無効 原判決を破棄―最高裁』
 
 遺言書の文面全体の左上から右下にかけて赤色のボールペンで1本の斜線が引かれていた。斜線は遺言者が故意に引いた。この場合、遺言書が民法1024条前段所定の「故意に遺言書を破棄したとき」に該当し、遺言を撤回したものとみなされるかどうかが争われた事案で最高裁第二小法廷(千葉勝美裁判長)は、みなされないとした原判決を破棄、第1審判決を取り消すとともに、遺言が無効であることを確認した。裁判官全員一致の意見による逆転判決。
 
 上告人と被上告人の父である亡きAが作成した昭和61年6月22日付自筆証書(遺言書)による遺言について上告人が、Aが故意に遺言書を破棄、遺言を撤回したものとみなされると主張、被上告人に対し遺言が無効であることの確認を求めた。
 
 原審は、元の文字が判読できる状態である以上、遺言書に故意に斜線を引く行為は「故意に遺言書を破棄したとき」には該当しないとして上告人の請求を棄却。最高裁は、赤色のボールペンで文面全体に斜線を引く行為は、その行為の有する一般的な意味に照らして、遺言書の全体を不要のものとし、遺言のすべての効力を失わせる意思の表れとみるのが相当であり、その行為の効力について一部の抹消の場合と同様に判断することはできないとした。
 

 
『☆☆☆Weekly コラム☆☆☆ 業績回復期の心得
 
 昔から重い病気は少し治った時(小康状態)が危ないと言われる。人は長期療養等をして病気が回復傾向になると緊張が緩む為か、療養を怠けたりしてより重い病状になることがある。回復期こそ油断出来ない。
 
 経営にも同じ注意が必要で、特に赤字続きや資金繰り難等厳しい経営状況を抜け出す直前が最も要注意だ。一例として、A社長が経営するX社(建設業、年間売上高1 5憶円)は10年前から業績が低迷して資金繰りに苦しんでいた。毎月の支払期毎に資金調達に走り回り、少しずつ業績が回復していた。そんな時、A社長個人が20年前に買って放置していた山林の一部に公的施設ができることになって売却した。A社長は一息ついて、毎月の資金繰りに苦しまなくなった。今は長年走り続けた休憩時間という言訳をしていた(結果は回復目標期限の先延ばしになった)。人は苦しい環境には中々慣れないが、楽な環境には容易に慣れるものだ。数年後X社が苦境に陥った時、再生の目途が全く立たなくなっていた。
 
 経営改善計画に沿って徐々に業績が回復しているような場合でも、最後の1年か2 年の仕上げで力を抜くとたちまち元の木阿弥になることがある。たとえ順調な回復途上にあっても油断せず、目標達成を先延ばしにする態度を戒める心得が大切である。
 
 
株式会社 横井総合経営
(出典元:日本中小企業経営支援専門家協会(JPBM))

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