ウィークリーニュース

2015.11.03

vol.841

『労使紛争の根源? 企業サイドの勘違い』
 
 平成26年度個別労働紛争解決制度の施行状況を見ると、総合労働相談は7年連続の100万件超となり、「いじめ・嫌がらせ」が3年連続のトップとなっている。安定的に紛争が起きていることとなるが、この問題の根源は企業による勘違いがあるのかもしれない。
 
 厚生労働省では、労使間の意思疎通の手段、運用状況等について労使双方の意識調査を行っている。最新の労使コミュニケーション調査によると、労使関係を「安定的」と認識する企業が86.9%であるのに対し、「良好」と回答した従業員は55.1%にとどまっている。「不安定」と回答した企業は1.6%だが、「悪い」と回答した従業員は11.3%となっている。明らかに労使間に認識の違いがうかがえる結果となった。
 実際の労使紛争の現場でも、企業側は楽観的に捉えがちな傾向がある。「この程度は受忍範囲」という認識は、従業員からすると「到底看過し得ない」ことが多いのも現実だ。認識違いの積み重ねと、従業員側の権利意識の高まりが相まって労使紛争に発展する。
 あらゆる業務において必要なことは、自らの行いを常に疑問視し、客観的に捉えて改善につなげていくことだろう。恣意的な楽観視はトラブルにつながることを理解しておきたい。
 

 
『☆☆☆Weekly コラム☆☆☆ 有給休暇は権利か、義務か
 
 今、職場の話題の一つに、「有給休暇(以下、有休と略す)の義務化」がある。発端は、平成27年3月答申の法律案要綱の報道であった。概要は、「使用者は年休が1 0日以上の労働者に対し、その内5日については、1年以内の期間に時季を定めて与えなければならない」とするものである。使用者の義務というよりも、従来から言われている年次有休の計画的付与のようなしくみである。有休は労働者の権利とされてきたが、労働者が自己の都合によって好きな日に取ることは難しい。就業規則等により、使用者は労働者が申出た有休の日を変更したり、一定期間前に申出ることを定めたり出来るとされる。さらに問題なことは、一部の日数でも有休を取ることが出来ない職場も多いということである。その理由として、例えば次のような事が言われる。
 
  ・有休を取ると、同僚が迷惑する(特に、職務担当者が固定しているような業務)。
  ・職場で有休をとる同僚が少なく、有休を取る者はやる気のない社員と見られる。
  ・人員が不足(補充が無い)していて、誰かが有休を取ると、仕事が停滞してしまう。
 
 有休を計画的に付与する義務は、有休制度の普及に役立つが、一層大事な事は全ての労働者が所定日数の有休を実際に取れるようにするしくみ作りではなかろうか。
 
 
株式会社 横井総合経営
(出典元:日本中小企業経営支援専門家協会(JPBM))

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